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ああ、思えば、はるかなる昔のことであった。 一千億年の、その昔に、 この大宇宙を創らんとする時にも、 我は、すでに存在していた。 我は、念いのなかにて、 この宇宙の、あるべき姿を決めた。 そして、宇宙に張り巡らされるべき、 法というものを組んだ。 この法が、宇宙に流れる血管であり、血液なのだ。 この法というものを通じて、 この宇宙は、一つの大きな体として成り立って見えるのだ。 はるかなる、一千億年の、その昔に、 この宇宙を創らんとし、 その構想を練っていた時に、 我は思った。 すべての者よ、 無限の向上を目指せ、 しかして、すべての者よ、 おまえたちは、ひよわな存在であってはならぬ。 我は、おまえたちをより優れたる者となすために、 おまえたちには、厳しい試練も与えよう。 砂鉄変じて、鋼となすためには、 厳しい火の試練も、 厳しい水の試練も、 厳しい槌の試練も与えよう。 しかして、強くなれ。 しかして、無限に鍛えられてゆけ。 しかして、無限に美しく、 無限に善きものとなれ。 我はそう願った。 その後、一千億年の歴史は、 わが念いのなかにある。 わが念いのなかに、移り変わっている。 けれども、 初めにありて念いしものの心を知らぬ子供たちよ。 おまえたちは、 わずか数十年という、短い己の人生の物差しを捨てるがよい。 そして、ー千億年の昔から、 おまえたちを創り、育み、 無限に善きものとせんとした念いがあったということを、 忘れてはなるまい。 |
永遠の仏陀(旧版) P.182-185 永遠の仏陀(改訂新版) P.225-230 |
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